2019年度入試に向けて 押さえておきたい時事問題

2018年6月3日、東京国際フォーラムで「ベネッセ進学フェア2018」が開催されました。私立中高一貫校約180校が一堂に集まり、各学校の先生方に直接質問できるほか、学校選びについて専門家に相談できるコーナーの設置や講演会の開催もあり、中学受験を考えている保護者のかたや子どもたちで賑わいました。

同フェアで開催された、早川明夫先生の時事問題特別授業の内容をもとに、今回は2019年度入試に向けて、2018年6月下旬現在で押さえておきたい日本のトピックについてご紹介します。

訪日外国人旅行者、外国人労働者の増加

日本を訪れる外国人旅行者は増え続けています。どこの国・地域からの人が多く、なぜ増えているのでしょうか? 理由もきちんと押さえておきましょう。

2017年、日本を訪れた外国人旅行者数は約2870万人。国・地域別に見ると中国・韓国・台湾・香港・米国の順に多くなっています。
増えている理由として円安、LCC(格安航空会社)の国際線の増加、クルーズ船の寄港増加などが挙げられます。
一方で、外国人労働者の数は100万人を越えており、その背景には日本の人口減少による人手不足があります。ベトナム、フィリピン、ブラジル、ネパールからの労働者が増えています。

「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」が世界文化遺産へ

世界遺産関連の問題はとてもよく出題されます。キリスト教の伝来(1549年)や、島原・天草一揆(1637年)といった、関連する歴史の流れについて押さえておきましょう。なお、島原は長崎県で、天草は熊本県です。

「18歳成人」へ——改正民法などが成立

成人年齢を20歳から18歳に引き下げる改正民法などが、参議院本会議で可決、成立しました。2022年4月1日の施行を目指しています。
この法案の成立によって、女性が結婚できる年齢は16歳から18歳に引き上げられ、結婚できる年齢は男女とも18歳に統一されました。

「政治分野における男女共同参画推進法」の成立

選挙で男女の候補者数をできるだけ均等にするよう、政党に求める法です。日本の女性議員(衆議院)の比率は10.1%で、世界193か国中158位となっています。

その他、改元(関連して一世一元の制)、旧優生保護法司法取引などについても取り上げられる可能性が高いと思われます。新聞やニュースでしっかりチェックしておきましょう。

周年問題(2018年を基準にあれから○○年)

入試の前年、または入試の年から見て節目の年に起こったできごとについて出題する「周年問題」。2019年度に取り上げられそうなものを挙げます。(◎は最重要)

200年前 1818年 伊能忠敬が死去
160年前 1858年 日米修好通商条約の調印
◎150年前 1868年 戊辰戦争(~69)、五箇条の(御)誓文、五榜の掲示、一世一元の制
◎100年前 1918年 シベリア出兵→米騒動→原内閣成立
90年前 1928年 初の普通選挙
80年前 1938年 国家総動員法の制定
70年前 世界人権宣言の採択
60年前 1958年 東京タワーの完成
50年前 1968年 イタイイタイ病の認定、小笠原諸島の返還
40年前 1978年 成田空港の開港、日中平和友好条約の調印
30年前 1988年 青函トンネル開業、瀬戸大橋開通、牛肉・オレンジの輸入自由化
20年前 1998年 冬季オリンピック長野大会

2019年を起点とした「あれから○〇年」の年表も、ぜひ作成してみてください。

理科・社会にまたがるテーマに注目!

近年、理科でも時事問題は約4分の1の学校で出題されており、理科・社会の融合問題も目立ちます。理科の時事問題として、2018年度もっとも多かったテーマは「ヒアリ」で、9校で出題されました。
地震の起こるしくみや、ロケット・人工衛星の打ち上げと地球の自転の関係など、理科の知識があると時事問題をさらに深く考えることができます。

気になるニュースがあったら、地図で場所を確認する、数字に注目する、以前はどうだったのか経緯を調べてみるなど、お子さまと一緒に様々な視点から考えてみてください。

プロフィール

早川明夫

早川明夫

社会科入試問題研究の第一人者。大学付属中高の教頭を経て、文教大学で社会科の教員養成にあたった。現在、文教大学生涯学習センター講師。『応用自在』『考える社会科地図』『総合資料日本史』などテキストや参考書の監修・執筆多数。『ジュニアエラ』の総監修者。

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