リオ五輪選手に聞く!入試本番で最高の実力を発揮する方法

いよいよ受験シーズンが近づいてきました。ほとんどの受験生が、少なからず不安や緊張を感じていることと思いますが、本番で実力を発揮するには、いかに“いつもどおり”を保てるかも大切なことです。そのために、保護者のかたにはどんなサポートができるのでしょうか。
世界的なレースをいくつも経験し、先のリオデジャネイロ五輪では5位入賞を果たしたセーリング女子日本代表の吉岡美帆選手(ベネッセセーリングチーム)に、緊張や不安とのつきあい方や、支えになっていることなどをうかがいました。

緊張や不安は「前向きな言葉」で乗りきる

風の力で進むセーリングという競技は、本番でどんな風や波と向き合うことになるかわかりません。実はそこが入試とも似ていると思っているのですが、つまりいざ本番が始まったら、あとは自分の力を信じて戦うだけ。しかも、リオ五輪は私にとって初めてのオリンピックだったので、レース初日は緊張とプレッシャーで体はガチガチになり、「ああなってしまったらどうしよう」などと良からぬことばかり考えていました。
そんな私がいつもどおりの力を発揮するには、ネガティブなことは考えず、冷静になることがいちばんです。そう思った私がとった行動は、ペアの吉田選手に向かって、「思いっきりがんばります」と大きな声で宣言するということでした。実はこれは普段から心がけている方法なのですが、不安なときに前向きな言葉を口にすると、不思議と肩の力が抜けて、力を出せるんですよね。それも耳からも言葉が入るせいか、心の中で思うのと、実際に口に出すのとでは大違い。このときもプラスの言葉を声に出したことで、肩の力がフッと抜けて、いつもの調子で力いっぱいレースに挑むことができたんです。

「がんばれ」と鼓舞するよりも「大丈夫」という声援を

そして、もう1つ。7日間にもわたる長いレースの間に私の緊張をほぐしてくれたのが、いつもそばで見てくれているコーチや、遠く日本で応援してくれていた家族の言葉でした。というのも、どちらも決して「がんばれ」などと鼓舞することは言わず、気持ちが楽になるようなことを言ってくれたんですよね。例えばコーチは、「ここまでがんばってきたんだから大丈夫」という言葉をかけてくれることが多かったのですが、おかげでつらい練習を乗り越えたことを思い出して、自信をもつことができました。また家族から毎日届くメールの「まだまだ行ける!」という言葉には、「見ていてくれている」という安心感を得たとともに、「行けるかも」という前向きな気持ちになることもできたし、たあいない会話も、緊張がほぐれてありがたかったですね。

いつもどおりの力を発揮するために

やるだけのことをやったら、あとは本番に挑むだけです。そしてそこで実力を発揮するために大切なのは、心を落ち着けることが一番だと思います。そのためにはプラスのイメージをもち、プラスの言葉を発し、これまでの自分を信じて挑むことが大事。受験生のご家族の皆さんも、もしもお子さんが緊張しているようでしたら、安心するような言葉をかけ、プラスの言葉を口にするように伝えてあげてください。ご家族からの声援が、何よりも心強いと思います。

プロフィール


吉岡美帆

リオデジャネイロ五輪 セーリング女子470級日本代表(ベネッセセーリングチーム所属)。高校の部活でセーリングをはじめ、立命館大ヨット部を経て、現在はベネッセセーリングチームで活動中。リオ五輪では、5位入賞を果たした。

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