忙しい冬休み、学習ポイントをどう絞る?[中学受験 5年生]

5年生の2学期は、お子さまの勉強が大変だった!と実感されている保護者のかたも多いのではないでしょうか。冬休みを前に、やるべき課題や学習の積み残しが多く、焦っているかたもいらっしゃるかもしれません。
今回は、冬休みを有意義に過ごすための課題の絞り方についてお話しします。

疑問点は、できる限りその日のうちに解決!

冬休みは、家庭学習の課題や塾の冬期講習などで忙しく、やるべきことを最低限こなすだけで精一杯というお子さまが多いことと思います。この時期大切なのは、疑問点をそのままにしないこと。わからないことがあったらその場で「マルをつける」などし、すぐに保護者のかたや塾の先生に質問して、できる限りその日のうちに解決する習慣をつけさせましょう。疑問点をできる限り「もち帰らない」「積み残さない」ことが大切です。

算数のニガテ単元は、一度は一緒に勉強する時間を

5年生の2学期に学ぶ単元は難しいものが多く、お子さまが苦手な単元がいくつかあると思います。冬休み中は、算数の苦手単元だけでけっこうですので、保護者のかたがお子さまに教えてあげることをおすすめします。その単元の中でも、解きやすい、おもしろい問題を見つけて一緒にチャレンジし、手をかえ品をかえ、お子さまにわかるよう説明してあげてください。「なるほど、割合の問題はこう解けばいいんだな」といった手応えさえつかめればOKです。上手に教えてもらえると、お子さまの中に保護者のかたへの尊敬の気持ちがわくことが多いですし、たとえうまく教えられなくても、一生懸命な保護者の気持ちは伝わると思います。「なんだ、お父さん、お母さんも頼りにならないんだな」「自分でがんばるしかないか」という自覚が生まれる場合もあります。教えるのがどうしても無理なら、家庭教師や理数系の得意な知り合いのかたに頼んでもけっこうですが、「成績が悪い」と叱るだけ、「勉強しなさい」と指示するだけというのはよくありません。

5年生の多くは思春期に入り、自立心が芽生えてきてはいますが、勉強を完全に本人の自主性に任せるにはまだ早い時期といえます。「お父さん、お母さんは、自分が困っているときは助けてくれる」「自分ががんばっているのをわかってくれている」という安心感が必要です。

忙しいとは思いますが、冬休みの間に一度は「お子さま専用特別授業」の時間をつくってはいかがでしょうか。

年末年始こそ「人前力」を鍛えよう

年末年始は生活のリズムが崩れがちですが、やるべきことが多いので、できるだけ学習のペースは崩さないようにしていただきたいと思います。例えばクリスマスは、夕方からはパーティーだから日中は勉強する、元日のみ勉強は休み、2日・3日はいつもどおりの勉強時間にするなど、あらかじめお子さまと相談して決めておくとよいですね。
年末年始は、お客さまを迎えたり、ご親戚の家に行ったりする機会が多いと思います。その前に、ぜひお子さまにひと言「おじいちゃんの家に行ったら、今どんなことを勉強しているのか、話してあげたらきっと喜ぶよ」などと声をかけてあげてください。「今、何を勉強しているの?」と聞かれたとき、「社会は、歴史。今は戦国時代を習っているんだ」などときちんと話せたら、ご親戚と話がはずむきっかけになりますし、きっとほめてもらえると思います。自分のしていることを人前で表現でき、なおかつ家族以外の人からほめてもらうというのは、良いプレゼンテーションの訓練になりますし、勉強へのモチベーションも上がるのです。この機会に、人前で話せる「人前力」を磨いてみてはいかがでしょうか。

(筆者:森上 展安)

プロフィール


森上展安

森上教育研究所(昭和63年(1988年)に設立した民間の教育研究所)代表。中学受験の保護者向けに著名講師による講演会「わが子が伸びる親の『技』研究会」をほぼ毎週主催。

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