冬休みにおすすめ! 中学受験の勉強を楽しく学ぶコツ[中学受験 4年生]

比較的時間に余裕のある4年生の間に、学ぶことを「楽しむ」のはとても大切。何かに夢中になっているときやワクワクしているとき、好奇心は自然に動き出します。今回は、家族で過ごす行事の多い冬休み、学ぶことを楽しむコツについてお話しします。

クリスマス・お正月は準備段階から楽しむ

4年生の冬休みは、ぜひ、お子さまと一緒に過ごす時間をたっぷりととり、クリスマスやお正月を思いきり楽しんでください。年末年始の行事からは、自然にさまざまなことを学べます。
クリスマスには、英語のクリスマスソングにふれるのも、クリスマスコンサートや観劇に出かけるのもよいと思います。除夜の鐘や初詣、お雑煮やおせち料理など、お正月は伝統的な文化にふれる絶好の機会。そして、例えばご親戚の家など、よその場所に出かければ、地域による習慣の違いに興味を抱くきっかけになるかもしれません。百人一首も、古文の響きやリズムとふれあうことができるのでおすすめです。

5、6年生になると勉強が忙しくなりますので、手放しで行事を楽しめる冬休みは今年が最後になるかもしれません。ツリーの飾りつけや、大掃除をしてお飾りを準備するなど、クリスマスやお正月には、その日を待つ「準備」にワクワク感が詰まっています。今年は、丁寧に雰囲気づくりをし、お子さまと準備段階から楽しんではいかがでしょうか。

学習には体験型、作業型をたっぷり盛り込んで

自然観察や簡単な実験、見学といった体験型や、手を動かして作業するタイプの学習は、頭の中で考えるだけの学習より定着しやすいのですが、まとまった時間が必要です。時間のある冬休みは、公園でどんぐりや落ち葉拾いをしながらの野外観察、博物館や美術館見学といった楽しい体験学習の時間をぜひつくってあげてください。日中は体験型学習を取り入れ、夕方以降に1時間半~2時間程度机で勉強できれば理想的です。

机での勉強には、ぜひ作業型を多く取り入れてください。例えば、社会の地理分野では、白地図を使って塗る、山脈や川をなぞってみる、気づいたことを書き込むといった作業をすると、各地域の特徴を感覚的につかむことができます。算数でも、数の規則性を見つける問題では数を実際に書き出す、空間図形の問題は紙を折って立体を組み立てながら考えるなど、作業から身につくことがたくさんあります。

「一緒にいる」感覚を大切に、学習習慣をつける

冬休み中の計画は、体験学習のお出かけはどこへ行きたいか、何時から何を勉強するかなど、お子さまとよく相談しながら立てましょう。子ども任せにしたり、「勉強しなさい」と言う言葉だけでは、学習習慣はつきません。特に4年生の間は、つき放さずに「一緒に勉強している」感覚が大切です。体温を感じるくらいの距離感でお子さまと接し、「今日はこれをしよう」「明日はここに行こうね」など確認し合いながら学習を進めていっていただければと思います。お仕事が忙しくて、お子さまと一緒にいられる時間が少ない場合も、昼休みに一度メールを入れてあげるだけでも違います。ただし、それが「命令」や「監視」と受けとられては逆効果。お子さまが、「お父さん、お母さんはがんばっている自分を見てくれている」「応援してくれている」と感じられることが大切なのです。

子どもとの接し方を客観的に見直す機会を

お子さまには自発的に学んでほしいけれど、それはなかなか難しいと感じている保護者のかたは多いようです。5、6年生になると、学習量が増え、内容も難しくなってくるため、お子さまのやる気の出ない様子に、いつの間にか命令や詰問口調になってしまうというケースも増えてきます。そこで、時間に余裕のある4年生の間に、一度お子さまとの接し方を客観的に見直す機会をつくってはいかがでしょうか。
例えば、保護者のかたが分担を決めて勉強を教え、相手の教え方を聞いていて、互いに良いところ、良くないと思うところを伝え合うという方法もありえます。子どもと一対一では客観的な判断が難しいので、第三者に聞いてもらうのがポイントです。

5年生になると、お子さまの勉強が忙しくなると同時に、思春期を迎えて親子関係が複雑になるケースも増えてきます。この冬はぜひ、思いきり楽しい思い出づくりをしていただきたいと思います。年末年始のあらたまった空気の中、家族と過ごした特別な時間は、子どもたちの一生の宝物になることでしょう。

(筆者:森上 展安)

プロフィール


森上展安

森上教育研究所(昭和63年(1988年)に設立した民間の教育研究所)代表。中学受験の保護者向けに著名講師による講演会「わが子が伸びる親の『技』研究会」をほぼ毎週主催。

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