受験生がしたい体調管理術

受験生にとって、秋から冬にかけては勉強の山場。入試本番で力を発揮するためにも、体調は万全に整えておきたいものです。そこで、巣鴨こし石クリニックの輿石義彦医師に、受験生の体調管理についてお話を聞きました。

受験生が対策すべきはインフルエンザとノロウイルス

受験生にとって、冬場の体調管理は必須。万が一、入試を目前にして体調を崩してしまっては、これまでの学習の積み重ねが無駄になってしまいます。受験生が特に気をつけたいのは、インフルエンザとノロウイルスです。インフルエンザについては、「予防接種で受験期の健康対策を万全に!」(http://benesse.jp/juken/201610/20161029-1.html)で紹介をさせていただきました。
ノロウイルスとは、感染性の胃腸炎です。インフルエンザのように「何日間出校停止」などの規定はありませんが、感染すると腹痛や吐き気をもよおし、体力が落ちてしまうので十分な注意が必要です。

今年ははしかの流行がニュースになりましたが、実際には爆発的に発症例が増えているというわけではありません。特に、中高生の場合には、幼少期に予防接種を受けていることがほとんど。

そのため、あえて受験前に慌てて予防接種をする必要はないでしょう。もしどうしても気になる場合には、母子手帳で予防接種の履歴を確認してみるのも手です。

ウイルス感染予防対策

インフルエンザやノロウイルスなどのウイルスは、空気からと手に付着して鼻や口から入る感染経路があります。
それを踏まえたうえで、具体的なウイルス感染予防対策をご紹介しましょう。

◆うがい
口からのウイルス侵入を防ぐためには、うがいが有効です。ウイルスが付着したとしても、9割は口や鼻の粘膜でブロックしています。その付着したウイルスを体内に入る前にきちんと排除してあげることが重要なのです。

◆手洗い
ウイルスを持っている人の触ったところに触れるだけで、自分の手にもウイルスが付着します。
外から帰ってきたときだけでなく、不特定多数の人が集った場所にいた場合には、すぐに手からウイルスを洗い流すようにしましょう。

◆マスクの着用
マスクは空気感染を防ぐだけでなく、ウイルスの付いた手で口に触ってしまうといったことを防ぐにも有効です。つまり、ウイルスの二重のブロック効果があるのです。
また、ご家庭に受験生がいる場合には、ご家族のかたもマスクを着用するとよいでしょう。本人一人が気をつけていても、家がウイルスだらけではとても防ぎきれません。
ウイルスを持ち込まない努力を家族全員でする必要があるのです。

◆加湿機とエアコンで環境をコントロール
ウイルスは、乾燥し低温な環境だと繁殖しやすいということがわかっています。そこで、加湿機とエアコンで、十分な湿度と温度を保つことが大切です。勉強部屋に、これらを導入することをおすすめします。

他にも、バランスのよい食事と睡眠をとることによって、免疫力を高めておくことも重要です。受験生は不規則な生活になりがちですが、体調管理も受験準備の一つと考えておくとよいでしょう。

少しでも体調の異変を感じたら、医療機関に相談を

日頃健康なかたは、「少しの不調くらいで病院に行っていいものだろうか」と思うもののようです。しかし、早めに病院に行くことで、症状が長引かずに済むケースもあります。
溶血性連鎖球菌による風邪は、オールシーズンかかりえます。しかし、このタイプの風邪には抗生物質が効くので、病院で薬を処方されることですぐに快方に向かうことが多いのです。
そういう意味では、気軽に相談できるようなかかりつけ医療機関があるといいですね。
とはいえ、医療機関においてウイルスに感染する危険性もあるので、マスクを着用するなど十分な注意はしていきましょう。

体調を崩してしまってから対処するのではなく、受験生にとっては“予防”が重要。万全の体調で、学習の成果を入試で発揮できるよう、健康を整えていきましょう。

プロフィール

輿石義彦

輿石義彦

巣鴨こし石クリニック(http://www.ogata-iin.com)院長。東京医科大学大学院修了後、杏林大学病院勤務・杏林大学医学部客員教授、国際医療福祉大学病院勤務・国際医療福祉大学教授などを経て、現職。地域に根付いたかかりつけ医をめざし、地域住民の健康面でのサポートに尽力している。

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