高校受験の基礎知識 ~内申点~

高校受験では「内申点」が大切だということは、多くの人が知っていることと思います。でも、「そもそも内申点って何?」「受験にどう関係するの?」というところまで、しっかり理解できているでしょうか。今回は、内申点について知っておくべき基本的な内容を整理しておきましょう!

中1~3の通知表の成績をまとめたもの

内申点とは、ごく簡単に言うと、通知表に書かれている成績をまとめたものです。高校を受験するときには、受験先の高校に「内申書」を提出する必要がありますが、この内申書には、中1から中3の2学期(または前期)までの通知表の成績が点数化されて記入されています。内申書に書かれる点数だから、内申点と呼ばれるわけです。

内申点は受験にどのように使われるのでしょうか。これは、受験先が公立高校か私立高校か、入試の種類が一般入試か推薦入試かによって変わります。都道府県や高校によりますが、一般的に、公立高校の一般入試は内申点と入試の点数で合否が決まります。一方、推薦入試の場合、公立高校でも私立高校でも高校側が内申点に基準を設けています。その基準以上の内申点がなければ、受験できません。私立高校の一般入試では、入試の点数だけで合否を決めるところと、推薦入試のように内申点の基準を設けているところがあります。

都道府県によって使う成績の範囲が異なる

内申書には中3の2学期(または前期)までの成績が記入されると言いましたが、3学年の成績すべてが必ずしも受験に使われるわけではありません。公立高校の一般入試の場合、都道府県ごとに、「中3の成績だけを使う」「中2~3の成績を使う」「中1~3のすべての成績を使い、中3の成績は2倍にする」といったように、使い方が異なります。

中1~3すべての成績が使われる場合は、中1から学校の勉強に気合いを入れる必要があります。受験が近づいてきてから勉強に力を入れ始めても、内申点を大きく上げることはできないからです。

では、中3の成績だけが使われる場合はどうでしょうか。確かに中1、2の成績が悪くても中3の成績さえよければ、高い評価が得られます。しかし中3の定期テストでは、中1、2のときからがんばっていた人がさらにがんばるわけですから、中3になってからがんばり始めた人がよい成績を取ることは難しいでしょう。また、入試には中1、2の範囲の問題も出題されます。結局、受験に使う成績が中3のものだけだとしても、中1、2のときに手を抜いている人が逆転するのは簡単なことではありません。

実技教科がより重視されることも

もう一つ、都道府県ごとに異なるのが、実技教科(保健・体育、美術、音楽、技術、家庭科など)の扱いです。ほかの教科と同じように扱うところもありますが、実技教科だけ配点を高くする都道府県が少なくありません。入試当日にテストを行わない分、内申点はより重視するという考え方です。

実技教科で必要な運動能力や器用さは、努力してもすぐに身につくものではありません。そのためほかの教科に比べて成績を上げるのが難しいと言えますが、だからと言ってあきらめてしまうと内申点に大きな影響が出てしまいます。先生が成績をつける要素には、実技テストだけでなく、ペーパーテストや出席状況、提出物の提出状況といったことも含まれているので、それらをおろそかにしないようにすることが大切です。

公立高校の入試の仕組みについては、各都道府県の教育委員会のホームページに詳しく書かれています。中3生はもちろん、中1、2生も一度、自分の都道府県の高校が内申点をどのように扱うのかを確認して、受験に向けて心の準備をしておきましょう。

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