【中学生自由研究テーマNo.2】

ブロッコリーの DNA を取り出す

細胞の中にあり、生物の設計図ともいえる DNA を取り出して、見ることができるよ。
じっくり観察して、写真やイラストとともにまとめよう。

ブロッコリーの DNA を取り出す
対象学年
制作日数
カテゴリ

用意するもの

  • ブロッコリー 4〜5房
  • いちご 1〜2個
  • キッチンばかり
  • はさみ
  • チャック付きポリ袋
  • めん棒(またはビンなど)
  • 茶こしまたはお茶パック
  • 水 190mL(A)
  • 塩 10g(A)
  • 食器用洗剤小さじ 2(A)
  • 無水エタノール 100mL
  • スプーンまたはスポイト
  • 小さな透明のコップまたはカップ

実験の進め方

  1. 1

    ブロッコリーの花芽(先のやわらかい部分)を切り落として細かくきざみ、10〜15g分をチャック付きポリ袋に入れる。いちごはヘタをとり、別のチャック付きポリ袋に入れる。どちらも冷凍庫に入れて凍らせる。無水エタノールも冷凍庫に入れて冷やす。

  2. 2

    水 95mL、塩 5g、食器用洗剤小さじ 1 を混ぜておく(用意するものの A)。これがDNA を抽出するための液(DNA 抽出液)になる。

  3. 3

    ①が凍ったら、冷凍庫から出し、めん棒やビンの底などを使って手早くつぶす。

  4. 4

    ①の DNA 抽出液をブロッコリーといちごのそれぞれの袋に 30mL ずつ加え、軽くなじませて 10 分ほどおく。

    ★あまり混ぜると DNA がうまく抽出できなくなるよ。

  5. 5

    茶こしでこす。

  6. 6

    小さな透明のコップに⑤を 20mL くらい入れる。

  7. 7

    無水エタノール50〜60mLをスプーンでコップの側面からそっと入れていく。

    ★無水エタノールが側面をつたわるようにゆっくり入れよう。

  8. 8

    しばらく観察していると、無水エタノールの層に白くもやのような DNA が浮かんでくる。虫眼鏡で見たり、拡大写真をとったりして観察しよう。

  9. ★懐中電灯で照らすとよく見えるよ。

  10. ★いちごでも同じように実験してみよう。たくさんのDNAが出てきたら、すくって観察してみよう。

まとめ方・提出の工夫

  • どのように実験をしたのか、手順を書こう。写真やイラストをそえるとわかりやすいよ。実験の中で気を付けたことも書こう。
  • 出てきた白いものはブロッコリーの DNA の集まりだよ。どのような形をしているかな。写真やイラストをそえて説明しよう。
    ★たくさん出てきたらスポイトで吸い上げたり、はしで取り出すこともできる。顕微鏡で観察してもいいね。
  • 実験を通して、ブロッコリーの中に DNA が含まれていることがわかったよ。「DNA」は、どんな役割や性質を持っているのか調べよう。

まとめる時に便利な
テンプレートはこちら

発展のヒント

  • ブロッコリーがこの実験に適しているのは、なぜだろう? どうして茎は使わないのだろう? DNA が細胞の中に存在することやブロッコリーの細胞の大きさと関係があるよ。
  • 玉ねぎやチンゲンサイ、きゅうり、バナナなど、ほかの食材でも試してみよう。取り出した DNA を比べよう。
  • DNA は医療や農業など、さまざまな分野の研究に大きな影響を与えているよ。DNA を利用した研究や技術について調べてみよう。

監修:白數哲久(昭和女子大学准教授)

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