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入園後気がかり

集団行動についていけない子、こんなふうに働きかけました

何かひとつ苦手でも、得意をみつければOK。本当にわが子が困ることは何かを見極めて。

H.Hさん Kくん (体験談当時の年齢:3歳11ヵ月頃 男 第1子)

その当時の子どもの状況と私の気持ちはこうでした

年少もあと2ヵ月で終わるころ、保育園でお絵かきをしたそうです。次々と絵を描き終えるお友だちのなか、息子は最後まで描けなかったそうです。先生は、別に時間をつくって、再度描かせたそうですが、ちょうど、そのときに私がお迎えに行きました。息子を見ると、ペンを持ったまま動かず、「早く終わりにしたい」という表情でしょんぼりしているように見えました。私は、絵を描くことが嫌いになるのではないか、と心配でした。

このようなやり方を取り入れました

先生に相談しましたが、「長い目で見るように」とのことでした。しかし私は、家に帰って来ると、スケッチブックとクレヨンを出し、息子とお絵かきをしました。私の思いも空しく、絵を描くのは私だけ・・・。息子にも描くように促すのですが、「ママが描いて。僕は見てる」と言うばかり。それでも、私はそのまま1人で楽しそうにお絵かきを続けることにしました。そのうちに「次は赤。次は青」という指示を息子が出し始めました。私とともに笑う息子は、まるで、お絵かきに参加しているようでした。でも、私自身は、まったく描こうとしない息子に声をかけ続けるのが面倒になったり、あせったりしてきました。そのうちに、逆に、「そんなに嫌がるなら無理にしなくてもいいよ」という気持ちも出てきました。お絵かきセットは1ヵ月以上、棚に入れたままにして、息子が自分からそれを出してくるのを待つ気持ちになったのです。そして、保育園でお絵かきをしたときは、とにかく色づかいなどをほめることにしました。ほめられると息子はうれしそうで、絵の説明をいっしょうけんめい話してくれるようになりました。私はあれこれ質問せずに、ただ息子の話を聞くようにしていました。

現在の子どもの様子と私の気持ちはこんな感じです

今でもお絵かきは苦手だと思います。しかし、塗り絵は大好きで、色を塗っているときの表情はとても集中してキラキラしているように思います。あるとき、保育園に張り出されている息子の遠足と運動会の絵を見て、「私にはわからないけれど、何かきっかけがあったのかな」と思いました。今では、「僕の絵はどーれだ!」と自慢して聞いてくるくらい、息子なりにたくましく、成長していっているのだと感じているところです。

同じ悩みを持つおうちの方へのエール

悩みをもつことは、同時に子どものことを真剣に考えている、ことだと思います。「どうにかなる」ではなくて、「問題が小さいうちに、なんとかしてあげたい」と思うから悩むのですよね。でも、子どもは子ども。けっして「私」が主体ではないのですから、「○○できないから困る」「○○をやらせたい」と思わずに、本当にわが子が困ることは何か、苦しむことは何かを見極めてください。絵が嫌いでも、苦手でも、そんなには困らない。ほかに得意なことを見つければいいじゃないか。そのぐらい余裕をもって、子どものよいところを見つけていきたいですね。
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