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数の理解

時計に親しむために、こんな工夫をしました

幼稚園の支度のときに「今何時?」と何度も聞く息子。時計がわかれば、自分で計画的にできるのではと思いました。

M.Oさん Kくん (体験談当時の年齢:5歳11ヵ月頃〜6歳3ヵ月頃 男 第1子 大阪府)

その当時の子どもの状況と私の気持ちはこうでした

時計で時間をきちんと理解できるようになってほしいと思っていました。自分で時間がわかれば、計画的に身支度できるようになるのではないかと考えていたからです。時間はなんとなく分かっていたのですが、時計を読むことができず、毎朝のように、子どもが園に行く身支度のときに、「今何時?」とか「あと何分?」と私に聞いていました。反復練習が大事かなと思い、時計の針がちょうど〜時になったときに、「今何時?」とよく子どもに質問するよう心がけ、「半」についても何度も説明し、半の時間になると聞くようにしていましたが、短い針が数字と数字の真ん中にあり、難しかったようです。どっちを言っていいのかなかなか理解することができず、親もイライラし、何度言っても子どもは覚えないので親子で挫折しかけていたところでした。

<こどもちゃれんじ>の教材のこんなところが役に立ちました。

ワークブックや体験教材のとけいも役立ちましたが、特に、ビデオでとけいの半の読みについて扱ったものがとても役に立ちました。アニメーションで説明をしてくれることで自然と「楽しみながら理解する」ということができていると思いました。楽しんで取り組むということが何よりも効果があるのだなと気付きました。

その後、子どもにはこんな変化が見られました。

ビデオのおかげで、私が教えていたときにどうしても子どもが理解できなかった「壁」を自然に乗り越えられたように思います。楽しみながら見ることで、興味を持ち、自分から進んでやる気になってくれたからだと思います。子どもはそのとき以来、何か理解する「コツ」をつかみ、自信がついたようです。今では自分から「今、何時半だよ」「あと〜分で何時」「30分後は〜時」など、私に時間を教えてくれます。

現在の子どもの様子と私の気持ちはこんな感じです

その後も日常生活の中で、時間について話題がのぼることが多くなりました。特に工夫してみたことはないのですが、教材がきっかけとしてはとても大きかったです。

今はこんなふうに考えています。

小学校入学直後はそれまでの園と全く違った環境に、子どもも戸惑うことがあるかもしれません。必要以上に小学校入学を見据えて考えることはないと思いますが、楽しんでできることについては、早めに、自分でできることは自分でするという練習をしていたほうがいいと思いました。そのためにもとけいに親しむことは規則正しい生活を送ることにもつながり、大切なことだな、と感じています。

数の理解

沢井 佳子 先生

100まで数えられることよりも、10までの順序数・集合数の概念が理解できることが今後の力につながります。

数量(数)について就学前までに固めてほしい土台は、100までの数を「言える」ことよりも、たとえそれが10までの数であっても、ものの順番をあらわす「順序数」と、ものを順番に数えたとき、その最後の数が全体の個数を表すという「集合数」の概念を理解していることです。10までの自然数のしくみ・・・という土台の部分をきちんと理解できるようになると、それは後で、あつかう数が100になっても1000になっても、同じ自然数として応用していくことができるのです。

年長児の場合、100までの数唱ができる(数の名前が言える)ということは、珍しいことではないかもしれません。しかし、そうした数唱ができる子どもが、実際、100まで、あるいは10までの数の概念をしっかりと持っているかといえば、必ずしもそうではありません。お子さんが単に数字を覚えているだけなのか、数の概念を理解できているのか、お子さんの様子から確かめてあげてください。

おはじきを20個ぐらい準備して、そのうち、8個をテーブルの上に横一列に並べます。「ここのおはじきは、いくつあるかな?数えてみて」とたずねると、子どもは「1、2、3、4・・・8」と数えて(順序数)、「全部で8個」(集合数)という答えを出すでしょう。ただ、場合によって、順番に「1、2、3、4・・・8」まで数えたものの、最後の8という数が全体の個数を表すという「集合数」の概念が理解できず、「全部でいくつ?」と聞くと「10個!」や「9個!」などと違う数を答える場合もあるのです。

また、おはじきを手前に8個一列、外側に8個一列を並べて、手前は不揃いに密集させて並べ、外側のほうのおはじきは幅を広げて一列に並べます。そして、「(指でさし示しながら)手前のおはじきと、外側のおはじきでは、どっちの数が多いかな?」と子どもにたずねてみます。もし「同じ」と答えたら、「おはじぎが広がっていようが、詰めて置いていようが、おはじき8個に変わりはなくて、同じ数だ(「数の保存」の概念)」と理解できていることになります。しかし、この「数の保存」の概念を理解する前の段階では、「個数」と「長さ」や「密度」などを混同して、広がったほうのおはじきの数が多いとか、ビシッと詰まって並んだおはじきのほうが多いなどと答えがちです。もしこの「数の保存」の概念がまだ理解できていない段階でしたら、手前のおはじきと、外側のおはじきを一個ずつくっつけていって(1対1対応)、同じ数であることを、繰り返し、動作で確認することが大切です。

実際に何か物を使って、手で動かしながら、実験的に考えることが理解を深める近道となります。物を並べ替えたり、仲間に分類したりする動作の中で、手の感覚や視覚を使って、子どもは概念を実感的に理解するようになります。「数というからには数字を使って覚えさせなければ」と、とらわれずに、ぜひ身近な材料(おはじき、みかん、いちご・・・)を使って、おうちのかたも一緒に、「ものを使った数の遊び」を楽しんでください。

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