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『清水寺』は「清水の舞台から飛び降りる」の文字通りの舞台?

お目当ては桜や御朱印? やっぱり『清水寺』は千手観音!

「清水の舞台から飛び降りたつもりで○○してみよう!」という言葉を耳にしたことはありませんか?

その『清水の舞台』があるのが、『清水寺』です。

「清水の舞台から飛び降りる」の語源となった本堂の舞台については後ほどご紹介するとして、まずはお寺の成り立ちなどからお話ししましょう。

奈良時代末期の778年、後の延鎮上人(えんちんしょうにん)こと賢心(けんしん)が夢で見たお告げをたよりに霊泉を求めて音羽山(おとわやま)を訪れ『清水寺』を開創しました。

2年後の780年に賢心と出会った坂上田村麻呂(さかのうえのたむらまろ)が、798年に仮仏殿を造立し、『十一面千手観世音菩薩』(じゅういちめんせんじゅかんぜおんぼさつ)を『御本尊』として安置したそうです。

ところで、2本の腕を頭上にあげた『清水寺』の千手観音は「清水型千手観音」と呼ばれる独自のものだそうですが、実際にご覧になった方の中には「千手観音と言うわりに手が数十本しかないような…?」と疑問を抱いたかたもいるのではないでしょうか。

実は、合掌した手以外の40本の腕に、25ずつの観音力(かんのんりき)が宿っているため、「40×25=1,000」という計算で「千手」となるとのことです。

御開帳は、33年毎に行われます。近年では、平成20~21年(2008~2009年)に特別に御開帳されました。

覚悟をもってチャレンジすることを『清水寺』から学ぶ【教え】

「清水の舞台から飛び降りる」

必死の覚悟で実行することや、思い切って大きな決断をすることのたとえとしてこの言葉が用いられています。

急勾配の崖に本堂から張り出した形となっている舞台が、まさにこの言葉の語源なのです。

この舞台はそもそも、平安時代から雅楽や能や歌舞伎などの芸能が奉納されてきた場所で、舞台上から崖下までは約13m。4階建てビルの高さに相当するそうです。
かつてこの高さから本当に飛び降りる人が後を絶たなかったため生まれた言葉と言われています。飛び降りた人々は、「清水の観音さまに一心に願い事をしながら舞台から飛び降りると命が助かり願い事が叶う」という迷信から、とくに江戸時代には願かけのように飛び降りる人が続出したのだそうです。

もちろん、現在は舞台から飛び降りることはきつく禁止されています。

清水の舞台を見に『清水寺』に行ってみましょう

『清水寺』は、貴族や武士などの限られた階級だけでなく、古典文学、能狂言、歌舞伎、落語などに登場することで庶民にも広く親しまれてきました。現存する建物の多くは1631年~1633年の間に三代将軍・徳川家光(とくがわいえみつ)の寄進によって再建されたものですが、それにしても400年近い歴史があることになります。同寺の多くの建物は、1994年にユネスコ世界文化遺産「古都京都の文化財」のひとつとして登録されています。

アクセスマップ

名 称:清水寺
時 間:6時00分~18時00分(時期によって異なる、夜間特別拝観ができる時期もあり)
休 日:無休
料 金:本堂・舞台などの拝観料 大人、高校生400円・小・中学生200円
住 所:京都府京都市東山区清水一丁目294
電 話:075-551-1234
※情報は変更されている場合があります。

監修者プロフィール
河合 敦(かわいあつし)
多摩大学客員教授。歴史研究家。1965年東京都生まれ。多数の歴史書を執筆するとともにテレビやラジオなどのメディア出演多数。
代表的な著書に『日本史は逆さから学べ!』(光文社知恵の森文庫)、『もうすぐ変わる日本史教科書』(KAWADA夢文庫)などがある。