二瓶 健次 先生

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生活・健康・安全アドバイス - 応急処置

打撲・骨折2歳8ヵ月
寄せられたご相談

家族で海や山によく出かけますが、心配なのは子どものケガです。打撲や骨折などの応急処置を教えてください。

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うちは家族全員アウトドアが大好きで、よく海や山に出かけます。息子はまだ2歳ですが、大自然の中で遊ぶのが大好きで、ひとりであちこち走り回ってはよく転びます。そんなとき心配なのが子どものケガ。念のため、打撲や骨折などの応急処置を知っておきたいと思うので、教えてください。

先生からのアドバイス
鈴木 博 先生

転倒・転落して全身を打った場合は「頭を打っていないか、手足の骨は問題ないか、体のどの部分を打ったのか」をまずチェックし、子どもの様子をよく見て、病院へ行く必要があるかどうか見極めましょう。

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海や山へ出かけて、家族みんなで本物の自然とふれあう機会をもてるのはいいことですね。お子さんはきっと見るものすべて初めてのことばかりで、ふだんよりはしゃいでしまうことも多いのではないでしょうか。
そもそも海や山は足場のよくない所が多く、まだ歩き始めてまもない小さな子にとって危険な所がたくさんあります。転倒、転落するなどして打撲や骨折の危険もあります。

もし転倒・転落して全身を打った場合は、「頭を打っていないか。手足の骨は問題ないか。体のどの部分を打ったのか」をチェックしましょう。
頭を打った場合は意識があるかどうかをまず確認し、しばらくは安静にします。その後、24時間〜1週間は子どもの様子に異変がないかどうか観察し続けてください。
もし頭蓋(ずがい)内出血が起きていると、少し時間がたったあとに吐くこともあります。
また透明な鼻水がダラダラと出ていたら、それは脳脊髄(せきずい)液(脳を被う回りの液体)の可能性もあるため、病院を受診しましょう。
こぶができている場合は、ぬれタオルで冷やすと痛みもはれも早く引きます。
体を強く打った場合は内臓損傷の危険も考えられます。
おなかや背中を強く痛がったり、吐いたり、血尿が出ている場合は、内臓から出血しているかもしれません。至急病院へ行きましょう。
最後に手足の骨折や脱臼(だっきゅう)です。「手足がだらんとして動かない」「少しさわっただけでもすごく痛がる」「異常にはれている」、以上のようなケースは骨折や脱臼をしているかもしれません。タオルや新聞などをかたく丸めたものなどで患部が動かないよう固定し、病院へ行きましょう。

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プロフィール


二瓶健次

東北大学医学部卒業。東京大学小児科、自治医科大学小児科を経て、 1979年から2001年まで国立小児病院神経科医長、 2001年から2004年まで国立成育医療センター神経内科医長 、2006年から、東京西徳洲会病院小児センター神経・発達部勤務。 小児神経学、発達神経学が専門。

プロフィール


鈴木博

埼玉医科大学卒業。1991年埼玉医大小児科講師。1998年東京都品川区に「鈴の木こどもクリニック」を開設。監修書に「赤ちゃんの病気・けが&トラブル救急箱」(学研)等。昭和大学医学部客員教授。品川区議会議員。