どうしても勉強に集中できない!そんなときは…

音楽の効果を知ってメリハリ集中法

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青山学院大学 教育人間科学部 教授
重野 純先生

心理学・認知科学者。専門は、認知心理学、音楽心理学、心理言語学、実験音声学。主な著書として、『聴覚・ことば(キ-ワ-ド心理学シリ-ズ)』『音の世界の心理学』『心理学入門』など。

先生!集中力がないのって、どうにかなるんですか〜?

確かに「集中力」って、人によって違いますよね。同じ教室で同じ時間、授業を受けていても、身につく量には差が出てしまいます。でも、元々集中力がある人・ない人がいるわけではないんですよ。集中力は、訓練して身につけていくものなんです。音楽を演奏するときみたいに、何かに打ち込むことが大切なんです。

そうなんですね。そもそも「集中力」ってどういうものなんですか?

「集中力」は、ひとつの物事に意識を向けて、他のことには向けないという、「区別する力」なんです。つまり、集中力を発揮するにはメリハリが大事なんですね。

よく音楽を聴きながら勉強するんですけど、
集中力に何か関係しますか?

音楽の話の前に、まず音楽のいろいろな効果について考えてみましょうか。音楽というのは、理屈を超えて、人間の喜怒哀楽に直接働きかける、大きな力があります。人の心を癒やしたり、緊張感を和らげたり。

歯医者での音楽効果イメージイラスト

歯医者で流れている音楽とか、緊張しなくなりますよね。

でしょう?あとは、人間関係をスムーズにしたり、人を助けようという気持ちを高めるという研究結果もあるんですよ。

すごーい!そんなことまで。

勉強にはどうなんですか、先生?

勉強の中でも、単純な作業には、音楽はとても向いていますよ。例えば、ひたすら漢字を書いて手に覚えさせる、というような勉強だったら、音楽をかけてやってもいいんじゃないかしら。

単語練習とか工作とか白地図の色塗りとかもいいですか?

そうですね。音楽には、癒やす一方で注意を喚起する効果もあるので、単純作業を飽きずにできるんです。

なんか勉強に集中できそうな気がしてきた!

マスキング効果イメージイラスト

あとは、「マスキング効果」というのですが、例えば隣の部屋のテレビの音や話し声が気になって集中できないなどというときに、音楽をかけることでテレビの音や話し声が遮断されて気にならなくなるということはありますね。

逆に、音楽が向いていない勉強もあるんですか?

さきほど「音楽を聴きながら勉強する」という話がありましたが、数学の問題を解いたり、英語の読解をしたり、しっかり考えながらやるようなタイプの勉強は、音楽をかけながらではないほうがいいんですよ。

え!そうなんですか?!なんでですか?

なぜかというと、数学でも国語でも英語でも、考えるのには「言語」を使いますが、音楽で歌詞のあるものだと、どうしても左脳がその音楽の歌詞を理解しようとしてしまうので、勉強に集中できなくなってしまうんです。

確かに…いつのまにか歌詞のほうを聴いちゃってることよくある。

じゃあ歌詞のないものならいいってことですか?

そうですね。音楽を聴きながら勉強するのに慣れていて、どうしても音楽を聴きながらじゃないと落ち着かない、という場合には、歌詞のないものを選ぶといいかもしれませんね。あまり激しい音楽は意識がそちらに向いてしまうのでNGですが。

ということは、やっぱりクラシック音楽とか…、川のせせらぎや鳥の声みたいな自然の音もよさそうですね。あっ、J-POPでも歌詞のないアレンジのものとか!?

はい、それはいいですね。ヘッドフォンやイヤホンの使いすぎによる難聴も問題になっているので、ヘッドフォンで聴くのではなく、小さな音量で部屋に流すのがベターですよ。

そういう音楽を選べば集中して勉強できるかも!

でも、集中力もつけたいなぁ…。

最初はほんの少しの時間、集中することを心がければOKですよ。いきなり長時間集中しようとしてもうまくいかないので、「小さい目標」を設定するのが大事。

15分とか30分とかでも良いですか?

集中・休憩のメリハリイメージイラスト

大丈夫。「ここまで終わったら休憩しよう」「このページを終えたら音楽を聴く時間にしよう」、そういう小さい目標をひとつずつこなして、「やれた!」→「またやろう」のくり返しで、だんだん集中力が身についていきますよ。

やっぱりメリハリが大事ってことですね。

短時間で、小さい目標ならオレでもがんばれそう!

でも学、授業やテストのときは音楽聴けないからね!

そうですよね。だから、最終的には音楽がなくても集中力が発揮できる状態を目指して、普段から訓練したほうがいいですね。

訓練ってハードル高そう…。

大丈夫!音楽があったほうが机に向かいやすいなら、まずは勉強を邪魔しないタイプの音楽を小音量で流す。慣れてきたら、集中して勉強するとき・音楽を聴くときを分けて、メリハリをつけていく 。簡単でしょ?

そうすればオレの成績も上がる!

すっかりその気…!?うまくいくといいけど…!

「メリハリをつけて」「小さな目標から」ムリなく続けるのがポイントですね。脳は全体をバランスよく使ったほうがいいので、左脳を使う勉強の合間に、音楽を聴いて右脳を刺激するのはいいことですよ。音楽も上手に使って、集中とリラックスのメリハリをつけて、少しずつ集中力の訓練をしていってくださいね。

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集中力のコントロールは毎日の積み重ねから

大好きな音楽の力も借りながら、だんだんと自分で「集中力をコントロール」できるようになったら理想的。大切なのは、毎日少しずつ積み重ねていけるかどうか。ほんの少しの時間でも、メリハリをつけて勉強する習慣づくりを始めよう。
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