Pick UP 教育データ 第33回 学力に関係する家庭での学習の様子
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第33回

学力に関係する家庭での学習の様子

昨年の12月にPISA2006(OECD生徒の学習到達度調査)の結果が発表され、日本の子どもの学力に課題があることが明らかになりました。保護者のかたにとって、子どもの学力問題は大きな関心事の一つだと思います。
今回は、Benesse教育研究開発センターが独自に実施した学力テストと調査の結果から、家での学習のどのような面が学力と関係があるのかを見ていきたいと思います。 (初出2008/1/23:教育情報サイト)

 「宿題をきちんとやる」子どもは、正答率が高い傾向にある

学力と家での学習は関係していることが予想されます。しかし、実際に学力と家での学習との関係を見ることができるデータは多くありません。図1、2は、Benesse教育研究開発センターが独自に実施した学力テストでの正答率(国語と算数、小学5年生)と、家での学習の様子との関係を示したものです。

図1、2の棒グラフは、家での学習の様子を示す5つの項目(実際の調査報告書では13項目を取り上げている)について、「あてはまる」と答えた子どもと「あてはまらない」と答えた子どもでの学力テストでの正答率を比較しています。
たとえば、一番上のグラフから、「出された宿題をきちんとやっていく」について、「あてはまる」と答えた子どもの国語のテストでの正答率が60.6%、「あてはまらない」と答えた子どもが44.2%であることがわかります。つまり、宿題をきちんとするか、しないかで、国語のテストの正答率に16.4ポイントほどの差があることになります。

【図1】 国語の平均正答率(家での学習の様子別)


全体の平均正答率:56.9%

図1

【図2】 算数の平均正答率(家での学習の様子別)


全体の平均正答率:61.7%

図2
※図1、2とも「あてはまる」「あてはまらない」のそれぞれについての正答率を出している。
「まああてはまる」「無回答・不明」の平均正答率は省略
※ここでの相関関係は因果関係とは限らないことに留意

出典:「第4回学習基本調査・学力実態調査ダイジェスト版」(2007 Benesse教育研究開発センター)
先ほどの例で述べた「出された宿題をきちんとやっていく」は、算数のテストの正答率でも「あてはまる」子どもと「あてはまらない」子どもで18.4ポイントの差(66.5/48.1)があります。宿題をきちんとしているから学力が伸びるのか、学力が高いと進んで宿題をするのか、おそらくその両方のことがあるのだと思いますが、いずれにしても宿題と学力とは深い関係にあることがわかります。

ここで示した他の項目、「嫌いな科目の勉強も一生懸命する」「家族に言われなくても自分から進んで勉強する」「授業で習ったことは、その日のうちに復習する」「計画を立てて勉強する」などでも、宿題ほどではありませんが、学力テストの正答率に差が出ています。
こうした調査結果は、これまで家庭学習で重要と言われてきたことを裏づけるものです。つまり、毎日の学習習慣、自発的・計画的に学習すること、粘り強く勉強することなどが、大事であるということです。

もとの調査報告書には13項目すべての結果が出ています(中学生対象の調査結果もあります)ので、こうしたデータを参考に、日頃のお子さまの学習の様子を振り返ってみてはいかがでしょう。また、高学年のお子さまであれば、自分で自分の勉強のことを考えられるようになりつつあると思います。こうしたデータをお子さまと一緒に見ながら、日頃の勉強の仕方について話し合ってみることも一つのきっかけとして良いかもしれません。データを示されたからといって、すぐに行動を変えられるものではないでしょうが、学力は毎日の積み重ねによって形成される面がありますので、少しずつでも見直していくことが大事だと思います。

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