学校外教育活動に関する調査

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第2章 北海道はスキー、関東はスイミング。スポーツにも地域性


Benesse 教育研究開発センター 研究員 鈴木尚子

◆北海道はスキー、関東はスイミング?◆

image県民性やご当地検定など地域にまつわる話題は多くあります。では、スポーツにも地域性はあるのでしょうか。ここでは、小学生のスポーツの状況について、「地域」をキーワードにして考えてみましょう。

小学生が定期的に行うスポーツの状況は図2−1です。関東では活動率が7割と、6割の中国、九州、東北などに比べて高くなっています。行うスポーツの種類も、北海道はスキー、関東はスイミングというように地域による特色があります。

北海道では他の地域に比べてスキーの環境が整備されていることは想像できます。整った環境のなかで、子どもがスキーに親しむのは当然でしょう。ところが、関東でスイミングが多いのはなぜでしょうか。なかなか説明がつきません。大都市や小都市など、とりまく都市の規模とも関係がありそうです。

地域によってあらわれたスポーツ活動の違いを読みとくために、Benesse教育研究開発センターが2009年に行った「学校外教育活動に関する調査」をいくつかの角度からみてみましょう。そのひとつは母親の教育意識で、もうひとつは子どものスポーツの担い手です。

◆大きな都市でより高い教育熱◆

大きな都市ほどスポーツは活発なようです(図2−2)。母親の意識をみると「親の教育への熱心さが、子どもの将来を左右する」「子どもの将来を考えると、習い事や塾に通わせないと不安である」など、親の教育熱は大きな都市のほうが高い傾向にあります(図2−3)。これが大きな都市ほど習い事としてのスポーツが活発なことと関係がありそうです。

スポーツの習い事を選ぶときには、家からの距離や費用の問題など、いくつかの条件があります(図2−4)。しかし、このような条件がありつつも、ほぼ100%の親が「子どもが身体を動かす機会を増やしたい」と考えています(『子どものスポーツ・芸術・学習活動データブック』より)。この思いに地域差はありません。親は条件さえ合えば、子どもをスポーツ活動に送りだしたいと考えています。

◆小さな都市のスポーツを支える非民間の担い手◆

小学生の習い事としてのスポーツがどのような場で行われているかをみると、大きな都市では6割近くが民間経営の施設・サービスです(図2−5)。それに対して、小さな都市では地域ボランティア運営、自治体・公益法人運営、学校の部活動など、民間以外の団体が他よりも多いことがわかります。

大きな都市での習い事への意欲を支えているのが民間経営の施設とすれば、子どもが身体を動かす機会を増やしたいと考える親の希望を小さな都市で支えているのは地域、自治体・公益法人、学校など非民間の担い手といえます。

民間以外の団体で活動を行う費用は、民間経営で活動する費用よりも少なくすみます(図2−6)。家庭にかかる経済的な負担を軽くすることも、子どものスポーツ活動を広げる大切なポイントでしょう。

◆スポーツの地域差の解消にむけて◆

ほとんどの母親は、子どもには運動を通じてからだを動かす喜びを感じたり、じょうぶで健康な身体を育んだりしてほしいと願っています。でも、その機会が地域によって偏っているという現実があります。

そのような現状を踏まえて、身体を動かす場をどのように用意するかを家庭でも考えてみてはどうでしょうか。

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