2. 勉強する理由
勉強する理由、さらにそれと成績との関係を調べた。勉強する理由では「問題が解けるとうれしいから」や「自分がつきたい仕事につくのに必要だから」といった肯定的な理由と「小学生(中学生・高校生)のうちは勉強しないといけないと思うから」や「勉強しないと頭が悪くなるから」といった否定的な理由が多くの子どもに認められた。成績との関係では、肯定的な理由で学ぶのは、成績上位層の子どもである傾向が明らかになった。
義務感や恐怖心から勉強するのか
学力低下の原因として学習意欲の低下が指摘される。学習意欲に大きな影響を与えるものの1つに「勉強をする目的や動機(勉強する理由)」がある。ここでは、子どもがどのような理由で勉強をしているのかをたずねた。図3-1-5には9つの勉強する理由に対する子どもの肯定的な回答(「とてもそう」+「まあそう」)の割合が学校段階別に示されている。学校段階別に、数値の高い理由と低い理由をみてみよう。
まず上位3つの理由をあげてみよう。小学生では「問題が解けるとうれしいから」「勉強しないと頭が悪くなるから」「小学生のうちは勉強しないといけないと思うから」、中学生では「中学生のうちは勉強しないといけないと思うから」「勉強しないと頭が悪くなるから」「自分がつきたい仕事につくのに必要だから」、高校生では「自分がつきたい仕事につくのに必要だから」「高校生のうちは勉強しないといけないと思うから」「問題が解けるとうれしいから」がそれぞれ上位3つの理由である。
中学生は否定的な理由が上位2つに示されている。具体的には「中学生のうちは勉強しないといけないと思うから」といった義務感や「勉強しないと頭が悪くなるから」といった恐怖心に基づく理由が強いように思われる。一方、小学生や高校生ではそうした否定的な理由もあるが、上位2つは肯定的な理由、具体的には「問題が解けるとうれしいから」といった学ぶ楽しさと関連した理由や「自分がつきたい仕事につくのに必要だから」といった自己実現のための理由もみられ、やや救われる思いがする。
まず上位3つの理由をあげてみよう。小学生では「問題が解けるとうれしいから」「勉強しないと頭が悪くなるから」「小学生のうちは勉強しないといけないと思うから」、中学生では「中学生のうちは勉強しないといけないと思うから」「勉強しないと頭が悪くなるから」「自分がつきたい仕事につくのに必要だから」、高校生では「自分がつきたい仕事につくのに必要だから」「高校生のうちは勉強しないといけないと思うから」「問題が解けるとうれしいから」がそれぞれ上位3つの理由である。
中学生は否定的な理由が上位2つに示されている。具体的には「中学生のうちは勉強しないといけないと思うから」といった義務感や「勉強しないと頭が悪くなるから」といった恐怖心に基づく理由が強いように思われる。一方、小学生や高校生ではそうした否定的な理由もあるが、上位2つは肯定的な理由、具体的には「問題が解けるとうれしいから」といった学ぶ楽しさと関連した理由や「自分がつきたい仕事につくのに必要だから」といった自己実現のための理由もみられ、やや救われる思いがする。
■図3-1-5 勉強する理由(学校段階別)

注1)*1 中学生:中学生のうちは勉強しないといけないと思うから 高校生:高校生のうちは勉強しないといけないと思うから
注2)*2 中学生:いい高校や大学に入りたいから 高校生:いい大学に入りたいから
しかられたりほめられたりするから勉強するのではない
下位2つの理由をみると、小学生では「成績が悪いと親にしかられるから」「友だちに負けたくないから」、中学生と高校生では「成績が悪いと親にしかられるから」「成績が良いと親がほめてくれるから」(順不同)である。勉強する理由が親にしかられるとか、ほめられるからといった親への依存とはあまり関係していないことが明らかになった。
高校生は自己実現のために勉強する
次に図3-1-6では4つの項目を取り上げ、「とてもそう」+「まあそう」の割合を学年別のグラフによってその傾向を検討した。「問題が解けるとうれしいから」という理由には中2生までは低下し、中3生以降で高くなるという興味深い傾向がみられた。高校受験を控えているにもかかわらず中3生で学ぶ楽しさにかかわる理由が高くなるというのはすごいと思われる。「成績が悪いと親にしかられるから」という理由は小6生まで低下し中1生で急に高くなり、また低下するという奇妙な傾向がみられた。「成績が良いと親がほめてくれるから」という理由は一貫して低下、「自分がつきたい仕事につくのに必要だから」という理由はほぼ一貫して増加である。これらはおそらく典型的な発達指標と思われる。
■図3-1-6 勉強する理由(一部)(学年別)

