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学力格差を克服する「力のある学校」とは何か
──地域と一体となった田川市立金川小学校の取り組み──
福岡県田川市立金川小学校

学力格差の問題を抱える中、学力下位層から上位層まで各層の学力の向上において着実な成果を上げている学校が存在している。
そうした学校の一つとして、旧炭鉱都市に位置する田川市立金川小学校の取り組みを紹介したい。
どのような実践が、児童の学力伸長に成果があったのだろうか。
そうした学校の一つとして、旧炭鉱都市に位置する田川市立金川小学校の取り組みを紹介したい。
どのような実践が、児童の学力伸長に成果があったのだろうか。
経済格差と学力格差の課題を受け止め学力向上の成果を上げる
金川小学校における学力格差解決の取り組みを理解するためには、まず金川校区を取り巻く地域の状況を把握しておく必要がある。同校があるのは、かつて筑豊の炭鉱都市として栄えた福岡県田川市。校区内にも、旧三井炭鉱の炭鉱住宅が残存している。石炭産業の全盛期には10万人を超えていた田川市の人口は、1960年代以降に閉山が相次いだことで人口流出が進み、現在では約5万2000人となっている。石炭産業に代わって柱となる新たな産業を見つけられなかったことが、街の衰退に拍車をかける要因となった。
地域経済の低迷は、失業率の上昇による家庭の経済力の低下と、それに伴う家庭の教育力の低下をもたらした。金川小学校の熊谷正敏先生は、「本校に在籍している子どもの家庭の4割弱が、要保護や準要保護を受けている」と話す。経済的に不安定な家庭に育った子どもたちの学力をいかに保障していくかが、金川小学校が直面してきた教育課題だった。
「90年に実態調査を行った時と比べると学力格差はここ数年解消されつつあります。しかし、家庭が経済支援を受けているかどうかで子どもの学力を見てみると、図表1のように『経済支援有り』と『経済支援なし』の家庭では、今でも学力差が見られます」
とはいえ、同校の児童全体の学力は、近年めざましい向上を遂げている。図表2は全国標準学力検査(NRT)の推移を示したものだが、つい数年前までは国語、算数とも偏差値45の壁に阻まれていたが、今では50に近付こうとしている。評定分布についても、2002年当時は評定が3や2の生徒だけで約8割を占めていたものが、06年には約7割の児童が4または3の評定をとっている(図表3)。学力下位層から上位層までの各層の学力の向上において、同校の取り組みは着実な成果を上げているのだ。![図表[3] NRT評定分布の推移( 2〜6年生、国算の総合)](img/kanekawa_fig03.gif)
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